映画 E.T.

E.T.は宇宙人と地球人の心の交流をテーマにスティーヴン・スピルバーグ監督が描いた、映画史上に残るSFヒューマン・ファンタジーの大傑作。アカデミー賞では作曲・音響・音響効果編集・視覚効果の4部門を制覇している。
初公開から20周年を記念して、スピルバーグは未公開シーンを加えたり、少年たちを追う警察の持つ拳銃をCG処理で削除するなど諸所の変更を施した特別版を製作。初公開版よりもE.T.の表情が豊かになり、一段と内容の濃いテイストを楽しめるものに仕上がっている。
約1,000万ドルという予算で製作されたが、公開と同時に、アメリカ国内だけでおよそ3億ドルという当時の映画史上、最大の興行収入を記録する。全世界では『タイタニック』、日本では『もののけ姫』(どちらも1997年公開)に抜かれるまで、邦画と洋画の配給収入の歴代1位であった。

E.T.に関するエピソード

当初予定されていた台本は「グレムリンのような地球外生命体が、とある農家を恐怖に陥れる」というものであった。これは1955年8月21日にケンタッキー州ホプキンスビル郊外のケリーにおいて起きたとされる事件に基づいているが、当事者から「事件を映画化するのなら訴える」と脅かされたため断念したという。
なお、この事件については目撃者以外の証言や物証が無く、存否さえ怪しいものである。この映画で空を飛んだ自転車は、大阪・今里にあるKUWAHARA BIKEWORKS(映画公開当時は桑原商会)という会社の製品である。
自転車のカラーリングはデザイナーとスピルバーグにより当時では珍しい白赤2色のグラデーション(レジェンドカラー)のデザインになった。映画公開当時にはE.T.自転車として全世界で売れたヒット商品となり、日本ではレプリカが39,800円。競技用が69,800円と子供が乗るには高価な自転車だった。E.T.公開20周年の2002年には特別編公開を記念して限定300台が49,800円で復刻され、オプションでE.T.を乗せるカゴが4,500円で販売された。

PR